狂った世界のカーニヴァル

2010年02月21日 22:15
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Wii

マッドワールド / MADWORLD

アクション

スパイク

2010年02月10日発売

7,140円[税込]

レビュアー評価

■開発:プラチナゲームズ
  プロデューサー:稲葉敦志
  ディレクター:西河繁範
  シナリオ:松野泰己
  音楽:田中直人
  キャラクターデザイン/アートディレクター:山中雅貴
[ セーブデータ数:4 使用ブロック数:2 ]
【CEROレーティング「Z」:18歳以上のみ対象】

【マッドワールド / MADWORLD】「狂った世界のカーニヴァル」さきお - GAME POTATO[ゲームポテト]

本来は海外向けに発売されていたバイオレンスアクション。
かつてない残虐性のある描写に国内販売不可能とされていたゲームだったが、
ローカライズに定評のあるスパイクの英断によってWii初のCERO-Z指定で逆輸入。 



------ 【バイオレンスが許される絵作り】 ------

本作は、今までにない残虐なアクションとしばし紹介され、
そのようなイメージからかユーザーにはグロい、品がない、
おそらく、ただ単にそう認識されていると思われる。
しかし、それだけで見送ってしまうのは勿体無いくらい
軽快なアクション性と爽快感を持ったゲームだ。

そして、白と黒と血の赤で表現されたグラフィックは、
このゲームのアイデンティティとなっているだけに
インパクトは相当なものがあるのは確かだろう。
ある意味、時代の流れに風化しないグラフィックでもある。
TVに映し出せば、その完成度の高さにとにかく圧倒される。

そもそも残虐!暴力!と表されているが、
コミックテイストな世界観によってグロさからくる嫌悪感は、
ストレス発散に変えられる程、和らげられている。
当然だが、こんな表現をHD機のリアルな3Dで再現したら
それこそ発売すらできないだろう。表現の落とし所は上手い。

アクション部分の操作性は、実に気持ち良くできている。
(「龍が如く」、「スパイクアウト」系の操作性と近いか)
基本、通常パンチ/掴み、チェーンソーを中心とした攻撃と、
各ステージに仕掛けられたギミックを用いて殺し合いをしていく。
何より、考えられる殺し方は全て捻り出したんじゃないかと思える程、
殺人のバリエーションが豊富になっているのは凄い。
首が飛ぶ、帯びただしい出血、体が真っ二つ。
この辺りは基本である。

また、ステージ毎に、スコアアタックがゲームの肝となっており、
特別武器が使用可能までのスコア、ボス登場までのスコア
と言ったように、雑魚敵を倒してスコアを稼いでいかなければならない。
そこで、多彩なギミックを使用すれば、より稼いでいける訳だ。

------ 【一長一短となったシナリオ、設定】 ------

ゲームは、テロによって占拠されたジェファーソン島で
開催される”デスウォッチ”と呼ばれる殺人ショーに、
寡黙でワイルドな主人公、ジャックが参加して殺し合いをするというもの。
殺人ショーだけに、これらの戦いは全てTV中継されている設定。
そこにはジャックを抜擢したスポンサー、殺人ショーの運営者・・・、
島で繰り広げられるサバイバルの裏で、彼らの思惑が蠢いていく。

シナリオ、設定を担当しているのが松野泰己氏。
かつて「オウガバトル」シリーズやイヴァリースの世界を構築した人である。
今作にファンタジー色はないものの、
展開されるイベントや台詞回しにそのエッセンスは感じ取れた。
色彩でそれらの表現に柔らかさを持たせられないので、
とにかく重厚さが際立っており、全てがシックで渋カッコ良い。

しかし、何も考えずにブッ刺したり、ブッ飛ばすような
アクションと相性が良かったのかは、少し疑問である。
単純に邪悪な組織に挑む、清清しい程の勧善懲悪の方が
プレイヤーは感情移入し易いだろうし、
敵をブチのめす行動の爽快感、カタルシスに拍車をかけられたんじゃないだろうか。
確かにそれだと、ただのバイオレンスゲームに陥りそうなので、
メッセージ性を有する上では難しいテーマだったと思うが、
シナリオに深みを持たせたのは一長一短といった所だろう。
(・・・スキップ機能はあるので気にしない人は飛ばせる訳だが)

------ 【カプコンアクションの血が流れる】 ------

アクション部分は実際のところ、QTE(クイック・タイム・イベント)が
大きなウェイトを占めたゲーム性となっている。
ヌンチャク、リモコンを振る、上下左右に動かす・・・と、実に激しい。
特にボス戦では、初心者に対する救済措置か定かではないが
リモコンを激しく動かすQTEの勝負に勝つと大ダメージを与えられるため
苦戦していようと、一気に形勢逆転が可能な作りになっている。
これにより、脅威的なボスがほとんど存在しないかもしれない。
(攻略方法を見つけ出すのが難しい面は少しある)
 
本作は初プレイでも、おそらくクリアまでは5時間前後。
ボリュームはアクションとしても少ない部類だろうが、
スコア稼ぎに重心を傾けたゲーム性であるため
昨今のシューティングゲームのようにストイックに
スコアを追い求めて行くプレイに対応した内容だと言える。
クリア特典には難易度「HARD」が登場し、マゾさも加わっていく。
(通常の「NORMAL」はドSなゲームと思って頂いていい)

体育会系の悪ノリに近い臭いを感じさせるのは、
流石元カプコン組であるプラチナゲームズならではだろう。
カプコンアクションのDNAは、ここにも引き継がれている。

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さきお

レビュアー : さきお

好きなジャンル : RPG S.RPG

基本的には雑食かつミーハーなので幅広くやってます。よろしくお願いします。

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