ニンテンドーDSで驚異的なヒットを飛ばした、
「ニュー・スーパーマリオブラザーズ」がWiiにも登場!
3種類の新しいパワーアップアイテムとマルチプレイを引っさげ、
誰でも遊べる、みんなで遊べる、"新しいマリオ"の新作だ。
ゲーム的には「スーパーマリオブラザーズ3」に近い作りで、
コクッパ7人衆などの懐かしい顔が勢揃いしている。
(「マリオ3」以来13年ぶりの登場ということらしい)
多くのプレイヤーを苦しめた戦艦ステージも復活しており、
恐らく、意図して似せているものと思われる。
マップを移動してステージを選択するのは最早お馴染みだが、
パワーアップキノコやファイヤーフラワーなど、
獲得したアイテムを自由に使える点も「マリオ3」を踏襲している。
マップで使えるアイテムは、ワールドマップに点在する
「キノピオの家」のミニゲームで手に入れることが出来る。
独特の慣性が効いたマリオの挙動は相変わらずなのだが、
癖の強さはシリーズ随一で、それが難易度を引き上げている。
しかし、ちょっと遊べば気持ちよく動かせるようになる辺りは、
やはりマリオだなぁと思わせられる。
操作方法を含め、遊びながらルールが把握できる作りもさすが。
各ステージに散りばめられたギミックの数々もユニークで面白く、
手先の器用さだけではない、勘やセンスを試される場面も多い。
終始ポップでカラフルな世界観は、それだけで魅力的であり、
音楽に合わせてクリボーやノコノコたちがポーズを決める様は、
とてもキュートで可愛らしい。
前作のDS「ニュー・スーパーマリオブラザーズ」では、
ただエンディングを見るだけなら非常に簡単だったが、
今回は全体的に難度が高めに設定されており、
アクション下手な僕は、クリアするだけでも骨が折れた。
とは言え、大量に配置されたコインやキノピオの救出など、
無限増殖に頼らずともマリオの残機には困らないし、
スタート、中間地点に置かれたパワーアップアイテム等、、
難度は上げても決して突き放さないレベルデザインはお見事。
狙い済ましたようなパワーアップアイテムの配置も素晴らしい。
ただ、裏を返せば、それだけパワーアップが重要なのである。
今回は、お馴染みのファイヤーマリオに加え、アイスマリオ、
プロペラマリオ、ペンギンマリオなどの変身が個性的で、
これらの強みがステージ攻略の大きな鍵となる。
(僕はワールド3で嫌というほど思い知らされた)
ステージと相性のよいマリオならサクサク先へ進めるが、
敵とぶつかって変身が解けてしまうと苦しくなる。
遊んでいるうちに、そのことを肌で実感してくるので、
否が応でもプレイする手に緊張が走る。
だからこそ、そこを乗り越えたときの喜びは大きい。
コインを使った、さりげないヒントの与え方も含め、
ただ難しいだけで終わらない辺りも、さすがである。
また、8回やられると解放される「おてほんプレイ」。
これは、ルイージがプレイヤーの変わりに、
そのステージをクリアしてくれるという機能で、
どうしても難所が突破できないユーザーへの救済策である。
もちろん、使う・使わないはプレイヤーの自由だし、
どうしても超えられないポイントだけを抜けてもらって、
その先は自分でプレイすることも可能になっている。
発売前は「ヘルプ機能」と呼ばれ、物議を醸したが、
難易度を落とせば「簡単だ」と言われ、
難しくすれば「クリアできない」と不満が出る。
ライトユーザーとコアゲーマーの間に生じてしまった
プレイスキルの差を埋めるため、ゲームメーカー各社、
それぞれに苦心してきた経緯がある中、
こういった試みは、非常に面白いものと思う。
ましてや、世界中のゲームファンが手に取るマリオともなれば、
その触れ幅が非常に大きなものになることは想像に難くない。
内容がドラスティックなだけに批判的な向きもあるようだが、
使うも使わないも、選択権はユーザーに委ねられており、
外野がとやかく口出しをする問題ではない。
(大多数のユーザーが必要ないと判断すれば勝手に無くなるだろうし)
僕も一度だけ使ってみたが、これは正直つまらないなw
ルイージが勝手に動くのをただ傍観しているだけだし、
その動きも、スーパープレイのように見事なものではない。
(むしろグダグダ)
恐らく、多くのユーザーが途中で痺れを切らすだろうが、
それを狙ってやっているものと思われる。
一方、各ステージに散りばめられた「スターコイン」を
集めることで見られる「おたからムービー」には、
思わず見惚れてしまう見事なスーパープレイが収められており、
中には笑ってしまうような凄まじいプレイも収録されている。
こういった動画が大好物な僕には最高のご褒美であり、
ユーザーのプレイ意欲を引き上げるための仕掛けとして、
とても面白いものだと感じる。もっとやってくれ。
上級者用のスペシャルコースも用意されているが、
アクション下手な僕には、クリアだけでお腹一杯である。
Wiiリモコンが複数あれば、最大4人まで同時に遊べる。
TVCMでは、ゲームに不慣れな人と一緒にプレイしよう、
というような触れ込みであったと思うが、実際に遊んでみると、
別プレイヤーのキャラクターとぶつかって軌道が変わったり、
パワーアップ演出のために一瞬画面が止まってしまい、
それが操作ミスを誘発して穴の中でダイブしたりと、
一人プレイでは考えられないようなイレギュラーが満載。
これまでのマリオシリーズには無かった要素であることも含め、
戸惑う場面の方が多く、なかなか思い通りにはいかない。
しかし、そういったイレギュラーこそが楽しいモードでもある。
ストイックにクリアだけを目指すようなプレイには向かないが、
洒落の分かる仲間と集まれば、間違いなく盛り上がるはずである。
これまで以上に慣性の効いたマリオの挙動も、
このマルチプレイにおけるイレギュラーを誘い出すために
仕込まれた演出の一つなのである。
取得したコインの枚数で競い合うコインバトルも面白い。
さすが任天堂、こういうゲームは作り慣れている。
Wi-Fiを使ったオンラインプレイに対応していないのが惜しい。
協力プレイはともかく、コインバトルは楽しそうだ。
樽などを持ち上げるのにリモコンを振らなきゃいけないのは、
いまいち必然性に乏しく、誤操作の原因にもなってしまうため、
あまり良い印象が持てなかったのは残念だが、
モーションセンサーを使った仕掛け自体は面白い。
なかなかWiiリモコンを活用したゲームが他所から登場せず、
サード製のゲームは、もっぱらクラシックコントローラー頼り、
という現状があるだけに、任天堂自身が積極的に、
リモコンの使い方を提示していくのは大切なことである。
操作方法はリモコン横持ちとヌンチャクスタイルの2種類あるが、
ゲーム中に表示されるミニゲームなどの操作説明が、
リモコン横持ちのスタイルしかフォローされていないのは減点だ。
---[ 総評 ]---
今回のマリオは、個人的に非常に興味深い実験に思える。
前作「ニュー・スーパーマリオブラザーズ」は全体的に難易度が低く、
「誰でも遊べる=誰でもクリアできる」をコンセプトに作られていた。
しかし本作は、全体的に難度が高く歯応えのある作りをしており、
「誰でも遊べる」が、「誰でもクリアできる」ものではない。
「おてほんプレイ」も興味深い実験の一つではあるが、
これ自体が楽しく、面白いものというわけではない。
そんなゲームを、ライトユーザーがどのように受け止めるのか。
興味深く見守って行きたいタイトルである。
ただ、難しいと言っても、「スーパーマリオブラザーズ2」のように、
理不尽かつ極悪な内容では決してなく、少し頑張れば解ける程度だ。
最終ワールドこそ、かなり意地悪な作りになっているが、
「クリアするだけ」なら、決して無茶なバランスではないと思う。
それに今回は、協力プレイに加えて対戦モードもある。
一緒に遊べる仲間がいるなら、協力してクリアを目指したり、
何も考えず対戦プレイで盛り上がるのも悪くないだろう。
遂にマリオも、「一人用」のゲームでは無くなったのだ。
あとは、オンラインに対応させれば文句なしだ。
サイドビューマリオも皆で遊ぶ時代になった。
もちろん、一人で遊んでも楽しいです。





